2020/03/08 14:41
かつて、Mr.Kazooの先祖はアフリカで暮らしていた。その後、外国人労働者として渡米、新天地で沢山の家族に恵まれる事になる。第二次世界大戦直後は、占領下の日本へも一時訪れた事はあるが、米国の地を離れ日本へ渡ったのは、終戦の30年後の1970年代であった。その後、親戚はイギリス、ドイツ、イタリアを始めヨーロッパ各地へ、加えてアジア圏では中国全土に渡り広がった。
Mr.Kazooは、そもそも高価な管楽器の代用品として登場し、音楽を奏でる楽器というより音楽演奏家を真似るための道具、オモチャとして、社会的な認知を得るようになった。米国では米国生まれの楽器として正式に認められるよう努めた。
そんな歴史はともかく、Mr.Kazoo の戦いは彼が、少年カズーの時から始まっていた。時にオモチャとして、時には楽器として扱われた彼だったが、実はそのどちらの仲間からも見下される存在だった。ピアノやバイオリンに雑音・騒音と罵られるのはともかく、フルートやクラリネット等、管楽器から同じように言われる事は、彼にとって真に屈辱的であった。(続く…)